ルイ・ヴィトンの模様って日本の家紋がルーツ?朝ドラの着物柄から見えてきた“美の交差点”
きっかけは、あるポストでした。
最近、あるポストを見て「えっ⁉」と思ったことがありました。
朝の連続テレビ小説『あんぱん』に登場する着物の柄が、「あれ?ルイ・ヴィトンの模様にそっくり!」という内容。そのポストのリプ欄を見ていくと、驚きの一文が目に飛び込んできたのです。
この着物がヴィトンに寄せているのではなくて、ヴィトンが日本に寄せたと言った方が正解。
ジャポニズム全盛時のパリ万博で、そこに出品されていた品の島津家の家紋に触発されて、ヴィトンがモノグラム柄をデザインしたんです。
ちなみにダミエも市松模様がヒントになっていると言われています。— 非エリート同盟 (@NonEliteDome) May 22, 2025
……え、そうなの?
ルイ・ヴィトンといえばフランスの超一流ブランド。まさか日本の伝統的な家紋と関係があるなんて、これまで考えたこともありませんでした。
でも調べてみると、これが意外と深い話だったんです。
ルイ・ヴィトンの「モノグラム」ってどんな模様?
ルイ・ヴィトンのバッグや財布に使われている、花のような模様。
いわゆる“モノグラム・キャンバス”と呼ばれるこのデザインは、1896年に創業者ルイの息子、ジョルジュ・ヴィトンによって生み出されました。
当時はコピー商品が多く出回っていた時代。偽造防止とブランドのアイデンティティ確立のために、あの独特な模様が考案されたそうです。
よく見ると…日本の家紋と似てない?
モノグラムに使われているのは、以下のようなシンボルです:
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花のような「フラワーモチーフ」
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星のような「スター」
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菱形を組み合わせたような模様
これら、実は日本の家紋でよく見られる形なんです。
たとえば…
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花菱(はなびし)
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桔梗紋(ききょうもん)
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木瓜紋(もっこうもん)
など、そっくりな家紋がたくさんあります。
ジャポニスムと、西洋に与えた日本美の衝撃
19世紀後半から20世紀初頭、ヨーロッパでは日本の美術や文化がブームになりました。
この「ジャポニスム」と呼ばれる潮流は、ファッション、アート、建築にまで大きな影響を与えています。
ルイ・ヴィトンのモノグラムも、そんなジャポニスムの影響を受けた一例といわれており、日本の家紋や文様の美しさがデザインのヒントになったとも言われています。
美容とは無関係?…いいえ、感性の話です。
いきなり「家紋」とか「ブランドの模様」なんて、美容と関係なさそうですよね。
でも、「美しいと思う感覚」は、肌や髪の話だけじゃなくて、
どんなものに惹かれるか、どんな文化を“美”と感じるかという“感性”の話でもあると思うのです。
つまり、
「何を美しいと感じるか」は、その人の内面を映す鏡。
ルイ・ヴィトンの模様のルーツを辿ることで、「自分が惹かれる美の正体」も、少し見えてくるかもしれません。
まとめ:着物、家紋、ブランド…すべては“美のつながり”
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モノグラムの模様は、日本の家紋と似ている
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ルイ・ヴィトンはジャポニスムの影響を受けていた
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西洋のブランドにも、東洋の美が根づいている
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美しさとは文化と歴史の上に成り立っている
日常で目にするモノの中に、じつは深い文化的つながりがあるかもしれない。
美を楽しむって、案外「気づくこと」から始まるのかもしれません。
和の装いを、もっと身近に。
「ルイ・ヴィトンのモノグラムが日本の家紋から着想を得た」という話をきっかけに、“和”の美しさに改めて心惹かれた方も多いかもしれません。
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