「なんとなく始めたベジ生活」──それが15年も続くとは思いませんでした。
今回は、私がペスコ・ベジタリアン(植物+魚介類+卵+乳製品)として15年間生活してきた体験と、そこに終止符を打ったきっかけについて、正直にお話ししようと思います。
■ ベジタリアンになったきっかけは「単純なやさしさ」だった
私が最初にベジタリアンになろうと思ったのは、ある屠殺(とさつ)動画を見てしまったことがきっかけでした。
動物たちが人の手で命を奪われる姿がショックで、「食べるってこういうことなんだ」と痛感。
また、動物実験の現実にも疑問を持ち、20年前には化粧品や日用品の見直しもしました。
「かわいそうだからやめよう」──それは非常に単純で、でも強い動機でした。
■ ヴィーガンにはなれなかった私が選んだ道
完全菜食(ヴィーガン)という選択肢もありましたが、当時の私はこう感じていました。
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食材の調達が難しそう
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栄養バランスの管理が難しい
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食費が高くなりそう
そう考えて、**魚介類・卵・乳製品はOKな「ペスコ・ベジタリアン」**というスタイルを選びました。
実際、このスタイルは無理がなく、自然に続けられるものでした。焼肉の匂いをかいでも「食べたい」とは感じなかったんです。
■ ベジ生活を続けられた理由:「リミッターが外れる感覚」
最初の数ヶ月だけ、多少の戸惑いはあったかもしれません。
でもある日、「肉を食べない自分」が当たり前になる瞬間が来ました。
まるで脳の中のリミッターが切り替わったような感覚です。
あとは淡々と、習慣として続けられました。これが15年も続いた理由だと思います。
■ 肉食に戻ったきっかけは「甲状腺機能低下症」
人生は、理想だけでは進めません。
ある日、甲状腺機能低下症という病気を患い、医師から言われたひと言が私の食生活を変えることになりました。
「この血液検査の結果、野菜中心の食事ってすぐにわかるよ。ちょっとお肉も食べてみて」
そのアドバイスに従って、15年ぶりに肉を口にすることになったのです。
久しぶりに口にしても特に感動はなく、淡々と食べているだけでした。
■ 今のスタンス:
今は肉も食べていますが、無自覚に消費しないよう意識しています。
かつてベジだった経験は、私にとって「倫理的な物差し」を与えてくれました。
食の選択は正解不正解ではなく、「自分と向き合う手段のひとつ」。
ベジタリアン時代も、今の生活も、どちらも意味のある時間でした。
▽まとめ:15年続けて思ったこと
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無理しないで続けるの大事
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完全菜食でなくても「できる範囲で」が大事
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病気を機に栄養と向き合うことも大切